民間企業が本格的に宇宙開発に進出しはじめ出したのが21世紀になってからでまだ日は浅いですが、その民間宇宙ベンチャーが宇宙ビジネス取り組んでいる事業内容はとても斬新で、これまでに無い新しく夢のある宇宙ビジネスに臨むアイデアでいっぱいです。
ここでは、そんな宇宙ベンチャーが宇宙進出をもくろみ開発を進めているロケットや宇宙船たちをごい紹介してみたいと思います。

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時代により変化する宇宙開発の背景

かつて宇宙開発と言えば大国が取り組む国家レベルの大事業でした。

宇宙開発に取り組む事は技術的にも難しく何より莫大な費用がかかるため、自分の国が大国であるというアピールするプロパガンダにも利用されて来ました。
しかし、近年では民間企業が宇宙ベンチャーとして宇宙開発に乗り込んで来ており、その技術の高さも際立っているのが見えそれは大国の技術を凌駕するほどです。

そんな高い技術持つ宇宙ベンチャーの斬新なアイデアだけではなく、ビジネスを行う上で重要なコストダウンにも努めています。
宇宙ビジネスと言っても、その業種は多岐にわたり、ロケットや宇宙船で人や貨物を運ぶ「輸送ビジネス」や、人工衛星によってGPS(測位)、気象観測、通信等の地球上のインフラを整備する「衛星ビジネス」等いくつもあり、宇宙開発先進国でもあるアメリカを中心にビジネスが盛んになって来ています。

ちなみに、現時点(2017年)で、宇宙ベンチャーとして企業しているのは全世界で80社以上。
今後20年間の市場拡大予想は3兆円にも達すると見込まれています。
そんな市場拡大が予想される宇宙ビジネスの中で、花形とも言える「輸送ビジネス」において、どれだけ開発が進んでいるのか?
目立っている宇宙ベンチャーをいくつかご紹介してみたいと思います。
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スペースX社のファルコンロケット

アメリカのスペースX社は民間宇宙ベンチャーの中では最も有名で、その技術も一番進んでいると言っても過言ではない企業です。
そんなスペースX社が開発しているのが「ファルコン」ロケット。
ファルコンは徹底した低コストロケットにも関わらず非常に高性能な再利用出来る機体です。
NASAのスペースシャトル計画でも再利用できるロケットは開発されて来ましたが、スペースX社のファルコン9は打ち上げ後に自力で戻って逆噴射して目的地に着陸するという画期的なシステムを搭載しています。

「Copyright ©:SpaceX All rights reserved.」
また、スペースX社はロケットだけでなく宇宙船の開発にもチカラを入れ、これも再利用可能な「ドラゴン宇宙船」を既に運用開始し、史上初となる国際宇宙ステーション(ISS)にもドッキングを成功させています。

「Image Credit:ISSにドッキングするドラゴン宇宙船(Wikipediaより)」

次世代スペースシャトル開発のSNC

シエラ・ネヴァダ・コーポレーション (SNC) もアメリカの企業。
この会社は航空機を開発している企業で、次世代型スペースシャトルとも言える再利用型有人宇宙船「ドリームチェイサー (Dream Chaser)」の開発をしています。
ドリームチェイサーは2~7人乗りで、地球の低軌道を往復出来る宇宙船として開発されており、単機で大気圏を離脱する機能は持たず、ロッキード・マーティンとボーイングの合弁会社(ULA)が所有するアトラスVロケットや、欧州アリアンスペース社のアリアン5の先端部に接続され打ち上げられます。

「Image Credit:Sierra Nevada Corporation

「Copyright ©:SNCspacesystems All rights reserved.」
さらにドリームチェイサーには、貨物専用にしたドリーム・チェイサー・カーゴ・システムも開発されています。

「Image Credit:ドリーム・チェイサー・カーゴ・システム(Sierra Nevada Corporationより)」

日本発の宇宙ベンチャー

アメリカほど規模は大きくありませんが、日本でも宇宙ベンチャーは起業されており宇宙ビジネスに参入をはじめています。
そんな日本の宇宙ベンチャーでは、あのIT起業家でホリエモンこと堀江貴文氏がスポンサーになっていることでも話題になっている「インターステラテクノロジズ」が筆頭ではないでしょうか。

この会社が目指すのが「ロケット業界のスーパーカブ」ということのようで、「宇宙を誰もが身近に感じ気軽に手が届くモノにしたい!」というコンセプトで未来の目標を立てて、低燃費50ccバイクのスーパーカブのような超低コストロケットの開発に日々取り組んでいます。

「Image Credit:インターステラテクノロジズ社の低コストロケット「モモ」(インターステラテクノロジズより)」
日本の宇宙ベンチャーでも、旅客を目的とした再利用型宇宙輸送機を開発している企業があり、その会社の名前は「PDエアロスペース」。
PDエアロスペースが開発しているのは、高度約100キロまで到達し、地上とを往復する宇宙航空機「ペガサス」。

「Image Credit:航空機型の再利用型宇宙輸送機・ペガサス(PDエアロスペースより)」
ここでご紹介した日本の宇宙ベンチャーは、これらはアメリカの企業のような大企業ではなく、小さな規模の会社で資金も乏しく町工場のような環境で宇宙ビジネス成功を目指し日々努力しています。

将来的には3兆円を超えると言われる市場が見込まれる宇宙ビジネス。
しかし、このビジネスの可能性はまだ未知数で、今後どう展開するかは不透明な部分も大きいと言われています。
彼らの取り組む事業が町工場から世界的な大企業へ躍進するには、人々の目が狭い地上から広大な宇宙に向けられることに期待するしかないのかも知れません。
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