小惑星や彗星が地球に接近衝突し絶滅の危機に瀕するリスクと確率

これまでSF映画などで、小惑星や彗星等が地球に異常接近し最終的には衝突するという、地球滅亡の危機を描いた物語がいくつも制作されてきましたが、こんな映画のような危機って実際に起こり得る可能性はあるのでしょうか?

そんな天体衝突の危険性について、最近イギリスの天文科学チームがある発表をしています。



ここ最近の調査結果では、今後数年間以上において、地球に大きな被害を及ぼすような天体が衝突する危険性は少ないとされてきましたが、イギリスの研究チームによると決して安心してはおらず、地球に危険を及ぼす可能性がある天体が存在していて、そう安心出来るモノではないと警鐘を鳴らしているらしいのです。

そんな事を聞くと、少し恐ろしいような気もするのですが、それはいったいどういう事なのでしょうか?

「ケンタウルス族」と呼ばれる地球から遠く離れた小天体群

ケンタウルス族とは小天体群の総称で、この小天体群は地球から遥か遠い木星と海王星の軌道を中心に公転しています。

ここは、彗星の巣とも呼ばれるところの1つで、巨大な重力を持つ木星等の重力場の影響を受け、ケンタウルス族から離脱した小天体が彗星となり、太陽に引かれて内惑星エリアに侵入して来ます。

これが地球から離れた位置を通過すれば、長い尾を引く彗星の天体ショーを見せてくれるのですが、イギリスの科学チームの研究によると、このケンタウルス族の公転軌道はかなり不安定で、いつ軌道から外れ地球に向かってくるかわからない危険があるとの事です。

「ケンタウルス族の分布図」

「Image Credit:Wikipedia」

上記分布図の解説。
「J」は木星。
「S」は土星。
「U」は天王星。
「N」は海王星で、木星から海王星の領域で広く分布しているのがケンタウルス族(緑の点)の小天体群です。

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何故「ケンタウルス族」が危険なのか?

このケンタウルス族の中には、直径50~100キロにも及ぶ巨大彗星が過去20年間で数百個発見されており、もしこれらの巨大彗星が惑星の重力場の影響で公転軌道から外れ、内惑星系へ侵入してくれば地球に衝突するリスクはゼロではないと、研究チームは推測しているそうです。

彗星は氷と岩石の塊で非常にモロい天体も多く、50キロや100キロ級の巨大彗星が太陽に近づいて来ると太陽熱と重力の影響で崩壊し、破片をばら撒く可能性があります。

その破片が流星群のような塵程度であれば問題はないのですが、巨大彗星だけにその破片も大きくなる事が予想され、大きいモノとなると数キロにも及ぶ可能性もあるかも知れません。

もし、それらの破片が地球の引力に引かれ落下して来ると、甚大な被害を地球に及ぼす恐れがあります。

このような潜在的な地球衝突危険天体が被害を及ぼす確率は、約4万年~10万年に1回発生するとの事と推測はされていますが、その危機が数万年後に襲って来るとは限らないと言います。

もし彗星や小惑星などの天体が地球に衝突したらどうなる?

地球への天体衝突。
良く知られているのが恐竜を絶滅させたと言われている約6,500万年前の小惑星衝突が有名です。

この時は直径約10キロ級の天体が中米・ユカタン半島付近に落下し、恐竜をはじめ地球上の動植物の大半が死滅するほどの大きな被害を与えたとされています。

それ以降、ここまで被害を与えるような天体衝突はありませんが、それでも数万年に1回の頻度で大きな被害を及ぼす衝突事例はあるようです。

しかし、もしケンタウルス族に存在すると言われている数百キロにも及ぶ巨大な天体が衝突するようなことがあれば、いったい地球はどうなるのでしょうか?

「地球に直径400キロの天体が衝突した場合のシュミレーション動画」

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ここまでの恐ろしい天体衝突はジャイアント・インパクトとも呼ばれており、地球創世紀に何度も発生し今の地球を形成したと言われていますが、これが必ずしも起こらないとは言い切れませんが、現在ではここまで大きな天体が地球に衝突する危険性はないものと思われます。

もし今後、ケンタウルス族などの天体が地球に衝突するようなことがあれば、少なくとも核爆発の数千倍ものエネルギーが放出されるとされ地上の被害も壊滅的で、さらに地球全体が日光を数年間遮るような塵で覆われ、氷河期を引き起こすような厳しい冬が訪れることも予想されます。