Sponsored Link

火星の環が再生と崩壊を繰り返す原因は衛星の軌道が証明か?

太陽系の惑星の中で、最も地球に似た環境を持っているとされる火星。

そんな火星に、かつて土星のようなリング(環)を持ってしたという科学的な根拠が見つかったと発表されています。

その根拠となったのが、火星を周る2つの小さな衛星。

そしてさらにその衛星が、今後の火星において新たなリング(環)を形成する材料になるとの推測も!?

これまでの火星の2つの衛星の起源説を覆す新たな証拠?!

火星には2つの衛星が存在します。

ひとつが火星の地表から約6,000キロメートル以内の軌道を周る直径が約23キロ程の衛星・フォボス


「画像参照:Wikipedia」

もうひとつはフォボスよりさらに小さく直径は約12キロほどで火星から約23万キロ離れた軌道を周るダイモス


「画像参照:Wikipedia」

これまでこの2つの小さな衛星の起源は、火星の公転軌道の外側にある小惑星帯(アステロイド・ベルト)にあり、フォボスとダイモスはこの小惑星帯の軌道を外れ、火星の重力圏に捕らわれた事で衛星になったと考えられて来ました。


「画像参照:小惑星帯の分布図(JAXA宇宙情報センターより)」

ただこれには他の考え方もあり、フォボスとダイモスの起源は小惑星帯ではなく、元々火星には土星のようなリング(環)があり、その環が集まった事でそれぞれ2つの衛星が形成されたとの説も提唱されて来ました。

そしてこの程、そのリング説を立証する証拠が発見されたとの事。

その証拠を裏付けるカギになるのは、火星から最も離れた軌道を周るダイモスにあるというのです。

Sponsored Link


ダイモスの傾いた軌道がかつて火星にリングがあった証拠!?

火星の第2衛星・ダイモスの軌道は、火星の赤道上から約2度ほど傾いています。


「画像参照:Wikipedia」

ほんの少しだけ軌道が傾いているダイモス。
実はこの少しの軌道のズレこそが、かつて火星にリング(環)が存在した証拠になるというのです。

衛星の軌道の傾きの原因。

それは軌道共鳴という現象で、近い軌道を持つ衛星同士の重力的な影響が原因になり、衛星が砕ける事てリング(環)を造り出していると言うのです。

このダイモスの軌道のズレを基に研究チームがシュミレーションを行った結果、ダイモスの軌道の内側には過去に、フォボスよりも遥かに質量の大きい(約20倍とも?)衛星が存在しており、その衛星の重力の作用によりダイモスの軌道がズレてしまったのだと言いいます。

崩壊と再生を繰り返す第一衛星・フォボス

では、かつて存在していたとされる大きな衛星はどうなったのか?

その謎を解くカギが第一衛星・フォボスにあるといい、フォボスの軌道は火星表面から約6,000キロと異常に近く、公転周期はわずか7時間39分。

これは、かつてあった衛星が火星の重力に引き寄せられた事にあり、その衛星は火星に近づき過ぎた事により、潮汐力に耐えられる限界(ロッシュ限界)を超えてしまいバラバラに崩壊。

その破片が火星にリング(環)を形成させたと考えられています。


「画像参照:Kevin Gill/Flickr, CC BY 2.0

衛星の崩壊により形成されたリング(環)は一時的なモノで、多くは火星の引力に捕らわれ地表に落下。

残った環は再び集積し、現在の衛星であるフォボスを形成したのだと考えられています。

また、火星の超低軌道を周回するフォボスは、約数千万年後には再びロッシュ限界に達し崩壊すると予測されており、そうなった場合は新たなリング(環)が形成される可能性がある事も考えられています。


「画像参照:火星地表から見えるフォボスによる日食の様子(NASA/JPL-Caltech/MSSSより)」

しかも、このような現象は過去に何度もあった可能性があり、崩壊と再生を繰り返していたのではないか?との推測もあります。

リング(環)はそれほど珍しくはない!?

太陽系でリング(環)を持つ惑星で最も有名なのは、壮大で美しいリング(環)を持つ土星だと思います。

しかし、リング(環)を持つ惑星は土星だけではなく、土星ほど目立つモノではないですが、木星や天王星、そして海王星にも存在が確認されています。

ただ、こういったリング(環)を持つ天体は、巨大な重力を持つ惑星の特徴とも考えられますが、実はそれほど大きくない?むしろ小さな小惑星にもリング(環)を持つ天体もいくつか発見されているのです。

例えば、海王星の外側の軌道を周回するハウメア。

細長い形を持つこのハウメアは長軸が約2,300キロほどで準惑星として分類されています。

「動画参照:YouTube (プライバシー ポリシー)

また、ハウメアよりももっと小さな小惑星にもリング(環)の存在が確認されており、それが直径300キロにも満たない小さな天体・カリクローです。


「画像参照:小惑星カリクローのイメージ図(Wikipediaより)」

小惑星・カリクローは土星と天王星の間の軌道を周るケンタウルス族に属する天体で、わずか300キロほどの天体にリング(環)を維持出来るほどの重力があるのかは不明で、もしかしたらリング(環)を支える衛星も従えているのでは?とも考えられています。

いずれにせよ、ハウメアもカリクローも地球からあまりにも遠過ぎるため、その詳細を分析するのはかなり困難なようです。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

 この記事の内容にご満足いただけましたら
 ↓↓をクリックして下されば幸いです。
にほんブログ村 科学ブログ 天文学・天体観測・宇宙科学へ
「にほんブログ村」
Sponsored Link

コメントを残す

サブコンテンツ

このページの先頭へ