「Image Credit:YouTube」
オリオン座の1等星「ベテルギウス」が、超新星爆発を起こすとネットを中心に話題になってからかなり経ちました。
ある専門家は、ベテルギウスの爆発は近日中に起こると豪語していましたが、未だに超新星爆発が起こる気配はありません。

このような状況では、ベテルギウスの超新星爆発はデマなのか?と疑われてしまっても仕方ないかも知れません。
果たして、ベテルギウスが超新星爆発を起こす”近日中”とはいつなのでしょうか?また、この話題はデマなのか?についていくつか調べてみました。


ベテルギウスは何故爆発すると言われているのか?

冬の星座で最も有名なのはオリオン座ではないでしょうか。
そのオリオン座、さらには冬の大三角の一角を成すのが1等星の恒星・ベテルギウスです。
つまり、ベテルギウスは冬に見られる星の代表格と言っても過言ではなく、この星がもうすぐ大爆発を起こし消滅してしまうと言われ話題になっているのです。

「Image Credit:Yahoo!きっずJAPAN」
星が大爆発を起こすという現象を超新星爆発と呼び、ベテルギウスはまさに超新星爆発寸前の状態だと言われています。

ですが、ベテルギウスは何故超新星爆発を起こすと言われているのでしょうか。

「Image Credit:超新星のイメージ図(nhk.or.jpより)」
◆参考記事:【超新星爆発とは?】

ベテルギウスは恒星としては末期状態にあり、もう間もなく寿命が尽きるのではないか?と考えられています。
恒星が末期状態なると膨張を始めて行き、ベテルギウスもまた膨張している段階にあり、直径が14億キロに達するほどの赤色超巨星へと成長をしており、その大きさを具体的に例えると、太陽の位置にベテルギウスを配置すれば木星軌道にも到達する程巨大に成長していると考えられています。

「Image Credit:nhk for school」
現在、赤色超巨星の状態にあり膨張をしているベテルギウスですが、いつかはその膨張も止まり重力崩壊の状態となり、それとともに壮絶な星の最期である大規模な爆発(超新星爆発)で、一気にエネルギーを放つ現象を起こす事になります。

●超新星爆発の仕組み

「Image Credit:宇宙科学研究所キッズサイト」
なお、ベテルギウスも太陽も自らエネルギーを放つ同じ恒星ですので、太陽もいつかは寿命が尽き膨張はしますが超新星爆発を起こさないと考えられています。
その理由は質量の違いです。
太陽の質量はそれほど大きくない標準的なサイズの恒星だと考えられており、このようなサイズの恒星は末期状態で膨張しても超新星爆発までには至らないと考えられ、超新星爆発を起こすのは巨大な質量を持つ極少数の恒星だとされ、ベテルギウスの場合はその少数に該当する恒星であり太陽のおよそ20倍前後の質量を持つ大質量恒星です。これほどの質量があれば重力崩壊により超新星爆発を起こす十分なエネルギーがあると考えられます。
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ベテルギウスが超新星爆発を起こすと地球では何が起こる?

ベテルギウスは地球から約530光年も離れた彼方にあります。
これだけの距離があると、仮にベテルギウスが超新星爆発を起こしたとしても、直接、太陽系や地球には影響はないと考えられているのですが、超新星爆発のエネルギーは凄まじく、500光年以上離れた地球からでも爆発の様子はハッキリと観測することが出来ると考えられています。


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動画はあくまでもシュミレーションによる予想ですが、何故、500光年以上も離れた天体の超新星爆発がこのような壮大な天体ショーを見せてくれると言えるのでしょうか?
それは、過去に人類には超新星爆発を観測した事実があり、その体験をもとに想定したシュミレーションが作られています。

その超新星爆発が起こした天体ショーが観測されたのは西暦1054年の事。
地球から約7,000光年も離れた位置にあった恒星が突然爆発を起こし、金星のように明るく輝いて見えたそうです。
そしてその輝きは約2年間も続いたと文献に残っており、その正体は現在は超新星爆発の残骸となったカニ星雲だったとの事です。

「Image Credit:超新星爆発の残骸とされるカニ星雲(Wikipediaより)」
7,000光年も離れた場所で起こった超新星爆発が金星のような明るさで観測出来るなら、それより遥かに近い530光年の距離なら「もっともっと明るく輝くに違いない!」と容易に予想は出来るのではないでしょうか。そして、それはまるで太陽が2つ出現したような幻想的な光景を目にすることが出来、世界中がベテルギウスが起こす一大天体ショーに釘付けになるかも知れません。

ベテウギウスの超新星爆発はデマなのか?

ベテルギウスは現在、恒星としての重力バランスが崩れ膨張を続け、直径が14億キロにも達する赤色超巨星に成長しています。
一部の専門家の見解によると、この状況は末期的なところまで来ておりいつ超新星爆発を起こしてもおかしくない状況だといいます。

そのため、以前話題になったときは「間もなくに超新星爆発を起こす!」とされてきましたが、現在に至っても爆発は起こっておらず一部ではベテルギウスの超新星爆発はデマではないか?と疑問を持たれています。

果たしてそうなのでしょうか?
ただ、ここで言うところの「間もなく」は、あまりにも曖昧な言い方であり、天文レベルの時間に「間もなく」を置き換えると、かなり幅広く数年~数万年を指す事にもなります。

つまり、専門家が言う「間もなく」は決して間違いではなく、明日ベテルギウスが超新星爆発を起こしてもおかしくはないし、数万年後にそれが起こってもおかしくはないと言う事になるのです。

また、現在の見解では、おそらくは私たちが生きているうちの数十年以内にベテルギウスの超新星爆発を見ることは出来ないとされており、シュミレーション動画のような壮大な天体ショーを見ることは叶わないと思われます。

しかし、未だかつて約530光年という近距離での超新星爆発を人類は経験しておらず、実際は起こってみないと太陽系や地球に影響が及ばないのか?わからないというのが現状のようです。