SFの世界では、私たち人類はたくさんの地球外知的生命体と出会っていますが、それはただの空想に過ぎず、現実世界では未だ誰とも出会っていない”宇宙でひとりぼっち”の存在です。
でもそれって本当にひとりぼっちなのでしょうか?

この事について「そんな事はない!必ず誰かいるはず。」と多くの科学者たちは思っています。
そして彼らは、私たちが宇宙でひとりぼっちではない事を証明するための計画を着々と進行中でもあるのです。
果たして、その計画は実を結ぶのか?さらに結末はどうなるのでしょうか?

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宇宙に人類以外の知的生命体が存在すると言う根拠とは?

広い宇宙のどこかには、必ず人類の仲間となり得る「宇宙人」が居るハズだ!
これは何もオカルト的な発想ではなく、宇宙を研究する多くの科学者たちが大真面目に考えている事です。
でも彼らは何を根拠に「宇宙人が居る」などと考えているのでしょうか?

「Image Credit:iStock」
その根拠はただひとつ!宇宙はあまりにも広過ぎるからに他ならないからです。

宇宙の広大さが具体的にわかる一例

私たちにとって太陽という存在は、とてつもなく巨大で絶対的である事は言うまでもありません。
しかし、広大な宇宙ではその巨大な太陽もちっぽけな存在に過ぎず、それこそ太陽のような恒星は宇宙に星の数ほど存在し、例えば、私たちの太陽系が属している銀河(天の川銀河)には、太陽のような恒星が2,000億個以上存在しており、太陽はその中の1つ。つまり2,000億分の1にしか過ぎないのです。

「Image Credit:天の川銀河のイメージ(iStockより)」
「銀河には2,000億個以上の(恒星)が存在する!」と聞くと、とても想像出来ず信じられないと思われる方もいらっしゃるかも知れません。
ですが、それが具体的にわかる実際の画像があります。

「Image Credit:地球から見た天の川銀河の中心方向の画像(ESO(ヨーロッパ南天天文台)より)」
上の画像は、チリのESOのパラナル天文台にある「VIST測量望遠鏡」が撮影した、地球から見た天の川銀河の中心方向の高画質画像で、この画像には約8,400万個の恒星が写っているとの事ですが、さらに赤枠の部分を拡大した画像が以下になります。

「Image Credit:ESO(ヨーロッパ南天天文台)」
この画像に写っているひとつひとつの点全てが恒星であり、銀河には恒星がひしめき合っている事が良くわかるかと思います。
この事から想像出来ると思いますが、これらの恒星の多くは私たちの太陽のように複数の惑星を従えている事が予想出来、その中には生命を宿す惑星も少なからずあるモノと考えた方が自然ではないでしょうか?
つまり、銀河の中だけでもこれだけの星が存在するのであれば、私たちのように高度な文明を持つ知的生命体が居てもおかしくはなく、むしろ居ないと不自然だ!と多くの科学者たちは考えているのです。
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地球外知的生命体に地球を知らせるメッセージを発信するプロジェクト

広い宇宙には、他にも私たちのように科学文明を持つ宇宙人が必ず居るハズ!と考える科学者たちは、地球のデータを含むメッセージを宇宙に向けて送信する計画「Beacon in the Galaxy(BITG):ビーコン・イン・ザ・ギャラクシーを進めていると言います。
このビーコン・イン・ザ・ギャラクシーとは直訳すると「銀河における灯台」という意味で、私たちの地球を銀河の中の「灯台」として、銀河のどこかに居るであろう「宇宙人」に地球の存在を気付いてもらおうという計画だと言いいます。

「Image Credit:ESOJosé Francisco Salgado」

ビーコン・イン・ザ・ギャラクシー計画の内容とは?

この計画は、1974年の「アレシボ・メッセージ」のアップデート版であるとされ、プエルトリコにあるる「アレシボ電波望遠鏡」を使って、地球から約25,000光年先にある「ヘルクレス座」の球状星団M13 に向けてメッセージ送信したモノ。

「Image Credit:アレシボ電波望遠鏡(左)と実際に送信されたメッセージ(右)(Wikipediaより)」
25,000光年先のM13球状星団に向けて「アレシボ・メッセージ」は送信されたため、メッセージが届くのは少なくとも25,000年先になるわけですから、成果を確認出来るのはずっと未来の私たちの子孫になる事にワケです。

「Image Credit:M13球状星団(Wikipediaより)」
今回送信されるメッセージは、1974年当時よりずっと技術が向上したデジタルメッセージを作成し、これを受信したどんな宇宙人でも人類の居場所を特定できるよう新たに設計された返信先アドレスを含んでおり,受信者は星間メッセージの交換を始めることができると研究チームは期待しているとの事。

それはどんなメッセージかは、まだ計画が進行中の段階のため詳細は明らかになっていませんが、いずれにせよ「アレシボ・メッセージ」よりは数段進化したモノとなる事は間違いなさそうです。

「銀河における灯台」計画は危険すぎるとの懸念の声

今回の「ビーコン・イン・ザ・ギャラクシー」計画には、「危険だ」「無駄だ」と警告する声もあるようです。
ではそれは何故なのでしょうか?

まず「危険だ」という声についてはSF映画の「宇宙戦争」や「インディペンデンス・デイ」等でもあるように、メッセージを送った先の宇宙人が私たち人類より遥かに進んだ文明を持ち、なおかつ人類に対して友好的でなかった場合、それが地球侵略に繋がる恐れもあるという事。

「Image Credit:iStock」
また「無駄だ」という声は、仮に高度な文明を持つ宇宙人がメッセージを受け取ったとしても、そもそも私たち人類に興味を持ってもらえるとは限らず無視されてしまった場合においては、メッセージを送る必要性に疑問があるという考え方もあるようです。

いずれにしても、ある程度の送信先を絞ったにせよ、どこに居るかもわからない宇宙人に対しメッセージを送るワケですから、それこそ雲を掴むような計画である事は確かです。
でも、実際にメッセージを受け取った知的生命体が居て人類に返事を返してくれたら、その先はどうコンタクトを取っていくのでしょうか?気になるところではあります。
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